われてくだけて
2010-03-10


今日は寒かったです。
風も強くて、バイクに乗っている人の顔が「ひー」となっていました。
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くっついて眠るぴぐモンとニャンギラス。ぴぐモンはともかく、ニャンギラスはあたたかそうです。


日本中で大荒れの天気でしたが、鎌倉・鶴岡八幡宮の大イチョウが根元から倒れたというニュースには、さすがにびっくりしました。

大イチョウの陰に身をひそめて、実朝を斬った・・・と聞かされてから遠足に行ったので、イチョウの横を通って石段を上がるときにはドキドキしたものです。でも、殺戮は人間だけの問題であって、当のイチョウはどっしりしていて穏やかでした。
それからも鎌倉に行くと、必ず八幡宮を参拝するので、そのたびにイチョウを眺めてきたのです。

暗殺された実朝の詠んだ「大海の磯もとどろに寄する波 割れて砕けて裂けて散るかも」は、情景と共に、磯の香りまで伝わってくるような力強い歌です。リズムが気持ちよくて、大好きな大切な歌のひとつです。


お昼に見ていたテレビの映像では、折れたイチョウに、神社のハトたちが次々に舞い降りていました。
お別れを言っているのかな? いや、折れたところにさかんに口ばしを突っ込んで、虫を食べているようです。
折れてもかっこいいなあ。
あこがれちゃうよなあ。

夕方のニュースでは、折れたイチョウから、かわいいタイワンリスがぴょこぴょこ顔を出していました。
お別れに来たのかな? いや、住んでいたのかもしれません。


実朝は大イチョウの陰に隠れていた甥に暗殺されますが、当の大イチョウはどれだけ多くの命を育んできたことでしょう。
割れて砕けて裂けて散っても、最後の最後まで素敵だった大イチョウです。


手塚治虫「どろろ」。
妖刀にあやつられたどろろが、イチョウの陰で待ち伏せしているところです。

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[植物]

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